網膜硝子体手術とは
網膜剥離、黄斑円孔、黄斑前膜、増殖性糖尿病網膜症、硝子体出血などが適応となります。硝子体(しょうしたい)とは、眼内を満たす無色透明のゼリー状の物体で、成分の殆どが水です。硝子体は水晶体後部に接し、一部は網膜とくっついています。硝子体は、眼球そのものの形状を保ったり、眼内に入ってくる光を屈折させたりする役割を担っています。
硝子体手術は、混濁してしまった硝子体や、眼底出血、眼内で細胞が増殖し形成された増殖膜、網膜への牽引などの病因を除去することで、疾患が進行することを防ぎます。


手術内容
局所麻酔で行います。その後眼球に数か所、小さな穴をあけ、特殊な器具を挿入します。灌流液を入れて眼圧を保ちながら、眼内を照らす照明や硝子体カッターを挿入し、混濁した硝子体や増殖膜を切除、吸引除去します。疾患によっては、網膜にレーザー照射を行います。網膜剥離や黄斑円孔などでは、最後に灌流液を空気やガスに入れ換えます。
注意点
合併症・偶発症について
白内障進行、眼圧上昇、角膜障害が起こる場合があります。大変稀ですが、脈絡膜出血、硝子体出血、前房出血などが起こる可能性があります。
手術後の注意点
術後は安静が必要です。眼内に特殊な気体や液体を入れた場合、しばらくうつ伏せ姿勢等が必要になります。気体の場合は自然に消失しますが、消失するまで飛行機の搭乗や登山、スキューバダイビングはできません。液体の場合は、将来的に眼内から抜き取る手術を行います。
視力回復には時間がかかる場合があります。視野欠損、神経障害が生じる場合があります。
費用について
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手術名 | 一般 | 高齢者 | |||
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3割負担 | 1割負担 | 2割負担 | 3割負担 | ||
硝子体茎顕微鏡下離断術 (網膜付着組織を含むもの) |
入院 | 180,000円 | 70,000円 | 70,000円 | 180,000円 |
硝子体茎顕微鏡下離断術 (その他のもの) |
入院 | 150,000円 | 60,000円 | 70,000円 | 150,000円 |
増殖性硝子体網膜症手術 | 入院 | 250,000円 | 70,000円 | 70,000円 | 250,000円 |
網膜復位術 | 入院 | 160,000円 | 70,000円 | 70,000円 | 160,000円 |